H.Hさんからのおたより

私の闘病記

「先生、私は本当に治るのでしょうか」

二人のドクターに向けた私の問いでした。
一人は内科で我が家のホームドクター、もう一人は、彼が紹介してくれた心療内科のドクターです。
症状の一つは睡眠障害。寝つきが悪く、寝ても夜中に目が覚めてしまい、一時期は、平均睡眠時間が二時間ぐらいでした。もう一つの症状は抑うつ。気持ちが落ち込み、楽しさが見いだせず、人が笑っていることが不思議でした。
思考力、意欲、記憶力が低下し、ケアレスミスや忘れ物が頻発しました。物事は迷って決められず、不安で押しつぶされそうでした。希望がわかず、死んだら楽になるかもしれないと考えていました。

「大丈夫、必ず治りますよ」

二人のドクターは、別々の病院で、別々の診療でしたが、「口をそろえて」おっしゃいました。それでも、私は未来の光を信じられませんでした。心療内科のドクターが家族からの話も細かく聞いてくださいました。そして、抗うつ剤、睡眠導入剤、神経の高ぶりを鎮める漢方薬が処方されました。最初の二週間は、めまいや倦怠感などの副作用が出ましたが、徐々に症状は鎮まっていきました。

それから、半年。まわりのみんなが元気になったと言ってくれます。自分の楽しさを感じ、やる気が出て、未来に光が見えます。
「大丈夫、必ず治りますよ」の言葉どおりでした。私を救ったのは休養と薬物療法、そして、そう導いてくれた二人のドクターです。